システム思考

Systems Thinking

システム原型 02

バランス型プロセス

STORY

矯正:

私たちは現状と理想の乖離を解消しようとする

挙動(パターン)

システム原型

構造

システム原型

システムにおけるもっとも基本的な挙動は、バランス型フィードバックのプロセスです。システムの中の行為者が、望ましい状態と今の状態を比較してそこに乖離を認識した場合、行為者は修正・是正行動をとります。その行動の結果として、パフォーマンスや状態が、望ましい状態に向かって調整されます。

何かが不足しているときには、それをもっと増やそう是正行動を取ることで、グラフの上図のように上方に修正されて、目標に収束していきます。(例:牛乳の買い置きが足りないときに買い物する、売上予算に対して現状予測では足りないときに営業行動の努力する、など)

何かが過剰になっているときには、それをもっと減らそうと是正行動を取ることで、グラフの下図のように下方に修正されて、目標に収束していきます。(例:部屋が散らかっているときに片付ける、品質不良の問題が生じて苦情件数や不良率が高いときには品質改善のリソースをその問題に集中させる、など)

「システムの目標」と描かれているのは、それが誰か一人の単独の目標とは限らないからです。行為者が一人でも、残業時間(仕事期限に間に合わせるために残業するか、早く帰宅してプライベートの時間を確保するか)のように複数の目標レベルをもつこともあれば、市場での価格のように行為者が多数いることで均衡点が生じることもあります。

このバランス型プロセスの因果関係に、行為者が的確に認識できない時間遅れがある場合、「遅れのある調整」という別のシステム原型となり、振動する挙動が現れます。

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