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氷山モデルとは?
氷山モデルは、システム思考の基本的なフレームワークのひとつです。システム思考は、目の前の問題が実はどのような要素のつながりで起こっているかを考え、より本質的な変化を起こすためのアプローチです。「氷山の一角」という言葉は、表面に現れている事柄は物事の全体のほんの一部分であるというシステムの特徴について語られている言葉と言えます。
では、物事の表面に現れていない部分、氷山の全体像をみるにはいったい、どのようにすればいいのでしょうか。
物事の全体を捉えるフレームワーク「氷山モデル」
「なんとかしなくては!」と思っている問題は、氷山にたとえると、海水面の上に見ている部分であり、それぞればらばらの「できごと」です。このレベルで解決策を考えても、事後的に「反応」しているだけの対処療法にとどまり、しばらくしてまた同じことが起きたり、別の場所に問題が移ったりするだけで、効果的な解決にはなりません。
下の図で表されているように、氷山と同じく、水面上に見えているできごとは、全体のほんの一部であって、その下にもっと大きなものがあります。
物事の全体像を見て、根本的な解決策を探り出す
- できごと・問題
- 問題を生み出している「行動パターン」(経時パターン)
- パターンを生み出している「構造」
- 意識・無意識の前提
システム思考は、目の前にある「できごと」を単体で捉えるのではなくて、その奥にある「行動パターン」や「構造」、そしてその構造を作り出す「意識、無意識の前提」や価値観(システム思考ではメンタルモデルといいます)は何かを見て、最も効果的な働きかけをしようというアプローチです。
より深いレベルにこそ、問題の本質があります。このフレームワークを活用し深いレベルに視点をうつすことで、根本的な解決策、レバレッジの高い効果的な働き掛けを考えることができるのです。
本当の意味で深く、違いある洞察は、システムの構造が独自の挙動パターンを作っていることに、あなた自身がどのように気づくかにある。
ーードネラ・メドウズ