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チェンジ・エージェントアカデミーとは
チェンジ・エージェントアカデミーは、4月~9月、10月~3月と年に2回、半年間にわたって学びと実践を続けるプログラムです。よりよい組織や地域、社会を創造したいと願うリーダーたちが、同じ志を持つ仲間と共に、それぞれの創り出したい未来を現実化するための学習する機会や場となる学習サークルをつくりだすことを目的としています。上半期の主題は『学習する組織』の実践、下半期は『社会課題解決のためのシステム思考』です。
自らが心から変容したいと考えている組織・地域・社会がもつ課題について、上半期においては、『学習する組織』の知恵を実践に適用し、その過程において互いに活力を与え合い、時に自らの意志に立ち返りながら共に歩みを進める場をつくりだしています。下半期については、変容を促したいと考える現実の構造を、皆で当事者意識をもって探究し、全体・大局・根本を見る過程を通じて、社会・関係者や自らがもつモノの見方・思い込みに気づくとともに、視野や視座を拡げて新たな働きかけを行う力を培います。
本アカデミーは、上記趣旨のもとに、アクション・ラーニング、つまり現実の組織・戦略課題を設定し、取り組みを行いながら、それぞれの体験を振り返ることを通じて学習する集中プログラムとしています。
第11期の様子(2021年5月~9月まで実施)
コロナ禍により、昨年第9期よりオンラインへ移行し実施いたしました。当初、オンラインでこの『学習する組織』実践の場が深まるだろうかと、緊張感を持ちながら始めましたが、むしろ全国から有志に集まっていただける機会となり、大変活性化されました。
今期11期はエリアも広がり海外からもご参加いただき、さらにおひとりお一人の内省や探求が深まる場となったように感じます。それぞれの組織・地域での実践者のみなさんが、実際に変化を生み出していくためのプロセスにおいて、現実に起こった様々なできごとに誠実に向き合い、率直に話し、よく聴きあい、そして励ましあいながら共に歩みを進める、そんなプロセスがありました。
ご受講者の声
4人のご受講者に以下の7点について寄せていただいた学びをご紹介いたします。
- ご所属
- アカデミー参加のきっかけ
- アカデミーを通じて取り組んだ課題
- 5か月間を振り返って改めて印象に残ったこと
- 今後、学びをどう生かしていきたいか
- どのような方に参加を勧めるか
- アカデミーを検討されている方へ一言メッセージ
久保田大介さま
- IT関連 財務経理担当
- 学習する組織を本で読んだ時に、勤めている会社にとってその本の内容が有用だと感じました。しかし、本だけではなかなか理解が追いつかなかったので、研修で学びたいと思ったのがきっかけです。
- IT業界は人の流動性が高いので、もっと社員の定着を図ることを5か月かけて取り組みました。
- ① 会社のために何かできないかと思い参加しましたが、私自身の隠されていたメンタルモデルが分かりました。その結果、学習する前と比べて、穏やかになり感情的になることがだいぶ減ったと思います。
② 社内やプライベートでも出来事に翻弄されずに、もっと深いところを見ていけるようになり、相手を批判するよりも、相手の意図を探るようになりました。相手を理解してからの行動であるので、交渉事が発生した場合も以前に比べて穏やかに話し合いができています。
③ 私はカウンセリングの勉強しているのですが、氷山モデルの学習をしてから、カウンセリングのロールプレイの能力が上がったように感じています。出来事に翻弄されずに、悩みの本質を考えていけるようになりました。
④ アカデミーの仲間が解決したい問題を抱えながらそれを、仲間同士で支えあい、実践の中で問題を解決していく姿を見ることができました。私も微力ながら仲間の話を傾聴したり、手助けをすることで、私自身の力にもなるし、仲間の成長に寄与できるということは、なかなかできない体験だと感じました。リモートであるにもかかわらず、すごくここで出会った人を身近に感じられました。
⑤ 組織を変えるには、リーダーになろうとしている自分自身の変容がすごく大事だと気付きました。ここでは、自分を責めずに、よりよいリーダーになるために自分自身の変容を促す手段がたくさんあったと思います。 - ここで学んだシステム思考のループ図を使って会社の幹部と話をしていき、トップダウンではない、会社の共有ビジョンを新たに作っていきます。そのためには幹部とともに、さらに学習する組織の学習をして、幹部からすべての社員一人一人とかかわっていきます。
- 組織を良くしたいと思うが、どのようにやっていくべきかわからない人にお勧めできると思います。人を責めずに、組織を改革したいという人にもマッチすると思います。
- アカデミーは教習所での学習に近いと思います。車の運転の仕方をもし、本だけ渡されて知識だけしか教えてもらってなかったら怖くて車の運転はできないと思います。アカデミーは、実際に外で運転できるように、理論と実践について時間をかけてサポートしてもらえる場所でした。実生活で運転できたのはアカデミーのおかげだと思います。
HTさま
- 教育関係の公益財団法人勤務
- キャリアアップのため
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- 仕事、役職、年齢などが異なる方と一緒に学びを深めることができたこと。自分にはない価値観や思考をお持ちの方と意見を交わすことで自分の幅も広げることができました。
- 学んだことを、習慣化するまで意識して行動したいです。社会人として必要なマインドを教えていただくことができました。
- 私のように管理職経験がない方でも、社会人として身につけていて損はありません。何かの組織の一員である以上、必要な考えを得ることができると思います。
- 小田先生、北見先生は一言で表すとスペシャリストです。一人ひとりの思いや課題感を丁寧にくみ取ってくださり答えを教えるのではなく、自分で深く探究するための問いを的確にくださいます。
森永紀子さま
- JSKL文科省派遣教員(鹿児島県)
- 大学院時代の研究で本に出会いました
- 自分を俯瞰して観ることができるようになることと、組織改善
- 短期間の少ない回数で、こんなにも深い学びと体験ができたことを、不思議な気持ちで味わっています。それぞれ異なる職種でも、少ない回数でも、理解し合える人とは理解し合えて、さらに深く学び合えるのだという実体験をさせていただきました。ありがとうございました。
- 今を大切に生きることに使っていきたいです。観るべきものをきちんと見つめ、感じることをきちんと感じ、味わって大切に生きていこうと、さらに思えるようになりました。
- 教員、指導主事、教育に関係する方々にはぜひ勧めたいです。校内研修で使ってみると、効果的だと思います。どんな組織でも使えることが魅力なので、家族で一緒に考えるのも楽しいと思います。小さいころから親しむとどんな素敵なことが待っているのか、わくわくします。
- 最高に安全な学びの場です。いろんな方々との出会いだけでも、と思って参加しても、たくさん収穫があります。ぜひ、楽しんでご参加ください。
山本和男さま
- NPO法人アスクネット
- システム思考やリーダーシップに関することには、以前から学ぶ必要性がありましたが、どのように学べばよいか分からなかった時に『学習する組織』に出会い、チェンジエージェントのホームページに辿り着きました。
- 自団体の将来について考えていた時に、社会的な影響と同時に組織についても考えていかないといけないと思い、学習する組織とは何か、自立型組織になるためにという課題を自分としては意識していました。
- 小田先生はじめ、チェンジエージェントの方、普通に生きていたら接点を持てなさそうな11期のみなさんとの出会いはとても大切に感じています。研修内容については、実践を特に意識するように設計されていると感じましたので、向き合った分だけ本業に帰ってくる感じがします。
- 研修中から学んだことをすぐに取り入れることができたので、これからも、どのようなケースであっても活用できる学びだったと思います。今後は、さらに学んだことを活かしながら精度を磨いていきたいと思います。
- どのような方でも学べる内容だったと思います。より活用していくのであれば、物事の大小は問わず、個人、組織、社会の変容を促していく、いきたい方にお勧めします。新たな気づきと未来への道筋が見えてくる、そういうものを体感できたと思います。
- 検討段階では、言葉や内容が難解のように思えるかもしれませんし、参加しても難しくてわからないかもしれないと思うかもしれません。確かに難しいかもしれませんが、その分、深みがあるので、学びごたえがあることは保証できます。また、実践型なので、学んだだけで終わりにはならないので投資効果は高いと思います。
「システム思考」と「社会変革」の基礎理論を学びながら、
社会課題の実課題を題材にした実践、チームでの学習プロセスを通して、継続的、集中的に社会課題解決のためのシステム思考の実践力を磨きます