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ファシリテーション・ブログ「私と私の多様な知能/私たちと私たちの多様な知能」

2021年08月17日

25年以上のファシリテーション歴と国際賞受賞歴のあるジリアン・マーティン・ミアーズ氏が、ファシリテーションを通じて学んだことお裾分けする「ブライト・グリーン・ラーニング・ブログ」から、人気の記事を紹介しています。


「私たち人間には8種類の「知能(インテリジェンス)」が備わっています。人それぞれさまざまな種類の知能が異なるレベルで備わっており、知能の種類によって、その人特有の認知スタイルを形づくっています。」アン・ショートリッジの説明するハワード・ガードナーの「多重知能理論」の中核にある考え方です。

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図出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)

アン・ショートリッジとベネイ・ダラ-アダムズは「多重知能理論」について早くから注目して、「オンライン・エデュカ・ベルリン(Online Educa Berlin, OEB)」会議に先だって開催されたワークショップにおいて、次のような問いを投げかけました。

・私たちは、自分の認知スタイルを形づくっている知能について、どれぐらい意識しているか。
・私たちの知能は、学習スタイルにどのような影響を与えているか。
・私たちの知能と学習スタイルは、他者との相互作用(相互学習の場面を含む)の仕方にどのように影響を与えているか。

この問いかけに対して、私は自分自身の「知能」と学習スタイルについてはよく理解していると認識していました。しかし、それまで自分の学習スタイルが他の人にどんな影響を与えるのかについてはあまり考えていませんでした。

その後に私たちが主催した「深遠な変化を探求する」ミーティングを終えて、参加者たちに、自分たちの「ラーニング・ストーリー」を教えてくださいとお願いしました。一連のセッションを振り返って得られた個人のちょっとした学びについてです。この振り返りのストーリーを集めるのはとてもワクワクするものでした。1対1の個人的なストーリーテリングの演習を評価する声や、創造力を刺激する大胆でカラフルな視覚化の演習をもっと活用することを推奨する声まで、幅広く、どれ一つ同じの話はありませんでした。これは知能やそこでの学習スタイルの多様性があることの証左ではないでしょうか。そう確信しました。

ここで浮かんできた問いがあります。組織の中で、多様な知能や学習スタイルをいかすようなやり方で互いにコミュニケーションするには、どうすればよいでしょうか? そして、これに答えるための問いとして、同僚の多様な知能をどのように引き出すことができるでしょうか?

8つの知能

知能

知能の内容

論理・数学的知能

論理や数字と演算を理解し、使う能力。物事を順序立てて抽象的に考えることが得意。また、その中に複数の要素が混ざっていれば、お互いの類似性や関係性も考える。

言語的知能

言葉を効果的に使う能力。心にあるものを表現し、他人を理解するために口頭や文字でのコミュニケーションを得意とする。

音楽的知能

音のリズム、高さ、メロディーとハーモニーといった概念を理解し、使う能力。日常の中にある生活音にも敏感。

空間的知能

空間やその中にあるものを認識したり、その認識を可視化したりする能力。

博物学的知能

物事や自然現象を認識し、理解したり分類したりする能力。

身体・運動的知能

身体全体、またはその一部(手、指、腕など)を使って身体運動を調整する能力。自分の体をどう動かせば効率的なのかを理解し、動かすためのセンスを持つ。

対人的知能

心にあるものを表現し、他人を理解するために口頭や文字でコミュニケーションをとる能力。対人関係を通じて積極的に学ぶことができる。

内省的知能

自分の考えや感情、好み、利害などを理解し、コントロールする能力。

(有賀三夏『自分の強みを見つけよう~「8つの知能」で未来を切り開く』より抜粋。
ハワード・ガードナー『MI:個性を生かす多重知能の理論』)


原典・文:ジリアン・マーティン・ミアーズ 「ブライト・グリーン・ラーニング」ブログ投稿 Me and My Multiple Intelligences. We and Ours.

翻訳:有限会社チェンジ・エージェント

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