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私は、この本の冒頭にある「村の現状報告―世界がもし1000人の村だったら」というエッセイをメールで受け取り、世界の現状を俯瞰し、自分自身がどれほど幸せかをかみしめると共に、世界のために何かをせずにはいられない切実な気持ちになって、会社員を辞めました。
ドネラ・メドウズ氏は、科学者・教育者としてのキャリアを築き上げた後、全体像やつながり、ものごとの本質を探究することの大切さをわかりやすく伝えるジャーナリストとなりました。「グローバル市民」と題した彼女の連載エッセイは、等身大の目線から「Think Globally, Act Locally(大局をとらえて、足元から行動せよ)」の大切さを繰り返し伝えてくれます。
身の回りのことから国際政治にいたるまで、私たちは、しばしばものごとを表面的に、場当たり的に対処しがちな傾向がありますが、そのことを批判的に切り捨てるのではなく、寄り添って、どうすれば違った未来を切り開けるかについて、視座の転換を促してくれます。
残念ながらメドウズ氏は2001年に亡くなりました。しかし、彼女を慕って世界中から集まった、常に学び、真実を語り、慈しみあう人々の国際ネットワークと出会い、共に学ばせてもらっています。『学習する組織』の著者、ピーター・センゲ氏とも、そのネットワークを通じて出会うことができました。
地球の法則と選ぶべき未来 ドネラ・メドウズ博士からのメッセージ
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